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映画「人生の特等席」~クリント・イーストウッド主演。

映画「人生の特等席」を見た。「特等席」という意味は深い。

 

主演は、クリント・イーストウッド。監督はロバート・ロレンツ

 

 

「人生の特等席」(原題: Trouble with the Curve)は、2012年のアメリカ映画。

 

その他の出演者は、エイミー・アダムス、ジャスティン・ティンバーレイク、マシュー・リラード、ジョン・グッドマンなど。

 

クリント・イーストウッド主演の映画では、父と娘の描き方がしばしば肝となる。

 

今回の「人生と特等席」も、メインテーマは「父と娘」の関係だ。

 

人生を描き出すことの達人である、クリント・イーストの真骨頂がここにある。

 

映画の中盤、娘と恋人候補の男が、床を踏み鳴らすダンスを踊るシーンがある。「床を踏み鳴らす」ことは、生きている歓びを表している。このシーンが実に効いている。

 

結局、娘は生き方を変える。仕事を変え、恋人ができ、父と和解する。そして、父親は、残り少ない人生を生き切ろうとする……。

 

父と娘は、まぎれもない「人生の特等席」を選んだのだ。

 

「人生の特等席」は、実に安定感のある、完成したエンターテインメントであり、エンタメを超えた人生ドラマである。

映画「ブラッド・ワーク」。クリント・イーストウッド監督・主演。

ブラッド・ワーク」(原題:Blood Work)は、マイクル・コナリーの『わが心臓の痛み』を原作として2002年に公開された、クリント・イーストウッド監督のアメリカ映画である。

 

 

最近見た、クリント・イーストウッド監督・主演の映画は、すべて人間ドラマだったが、今回ご紹介する「ブラッド・ワーク」は、サスペンス・ミステリー映画だ。

 

もちろん、人間ドラマがないわけではない。しかし、主軸はサスペンスとミステリーによる、エンターテインメント性の追求にある。

 

特に、ラスト近くにならないと真犯人がわからない、意外な人物が殺人者だったという演出では、人間ドラマを深めるのは難しい。

 

ただ、元FBIの人間が、なぜ事件の捜査に深入りするか、その動機の設定は素晴らしい。

 

この動機に無理がないため、視聴者はぐいぐい物語に引き込まれてゆくことになる。

 

とにかく、面白い映画だ。面白くなければ映画じゃない、と言いたげなクリント・イーストウッドの顔が思い浮かぶようなエンターテインメントの傑作映画だ。

映画「目撃」。クリント・イーストウッド監督・主演。

クリント・イーストウッド監督・主演の映画「目撃」を見た。

 

これは紛れもない傑作映画だ。

 

その理由は、3点。

 

1)とにかく面白い。

 

2)人と人との絆がきっちり描かれているヒューマンドラマであること。

 

3)エンディングの音楽の秀逸。

 

「目撃」(もくげき、原題: Absolute Power(「絶対権力」の意))は、1997年公開のアメリカ映画。

 

「目撃」はこちらで視聴できます

 

製作・監督・主演をクリント・イーストウッドが行い、監督作品としては17作目にあたる。

 

この映画の魅力はいろいろある。だが、たった一つをあげるとしたら、それは、主演したクリントイーストウッドが「格好いいこと」。

 

本当に格好いい。こんなに凛とした深みがあり、温かい男は見たことがない。

 

17作目ということだが、監督としての手腕は申し分ない。

 

どうしても、サスペンスあり、人間ドラマありということで、全盛期の黒澤明と比較してしまうのだが、安定感はクリントイーストウッドの方が上だ。

 

ただ、黒澤明には、奇想天外なテーマに挑戦するという、型破りな大胆さがあった。

 

だから、失敗すると悲惨なのだが、ツボにはまると、誰にも真似できない黒澤ワールドを作り出すことができた。

 

クリントイーストウッドの話に戻そう。

 

「目撃」に出演した、クリントイーストウッドの娘役の女優、ローラ・リニーが素晴らしかった。思わず画面に見とれてしまうほどだ。

 

興味深い創作秘話が残されている。

 

クリント・イーストウッドは、原作の登場人物や基本的なストーリーは気に入っていた。しかし、大きな不満を抱いていた。それは、登場人物の大半が殺されてしまうことだ。

 

イーストウッドは、最初に映画用に原作の改編について意見を求められた時、脚本担当のゴールドマンに「観客に気に入られる登場人物は殺さないでくれ」と求めという。そのイーストウッドの要求に沿って、映画の構成は大幅に改変されたのである。

 

クリント・イーストウッド監督・主演の映画は、一貫した作風がある。

 

それは、主人公が孤独な魂の持ち主であること。

 

性格は不器用で、頑固。家族とうまくいかないが、実は温かい人間なのである。

 

また映画作品としてエンターテインメントの要素を重視している。映画は面白くなければ意味がないという信念を持っているようだ。

 

しかし、観衆に媚びたりはしない。作品としての格調を重んじ、演出は抑制が効いていて、じんわりと味わえる深みと温かみがある。