「施行」を「政策や法令などを実行すること」の意味で使う場合には、どのように読んだらいいのでしょうか?

 

正解は以下のとおりです。

 

 

「しこう」と読むのが正解。「せこう」と読む慣用もありますが、本来は「しこう」。

 

 

「施行」は「せこう」と読んでしまいがちです。たぶん「工事する」意味の「施工(せこう)」と混同してしまうのでしょう。

 

「施行(しこう)」を大辞林は以下のように説明しています。

 

 

し こう -かう【施行】

( 名 ) スル

1)公布された法令の効力を発生させること。法律は,施行時期の定めのない時は,公布の日より起算して満20日を経て施行される。せこう

2)実際に行うこと。しぎょう。 「君家の為を思ひて諸務を-し/日本開化小史 卯吉」

 

 

「施行」は「せこう」とも読まれますが、1の意味で使うのが妥当なようで、このあたりが悩ましい。

 

実は「施行」には「しこう」「せこう」の他にも、2つの読み方があるのです。

 

「施行(しぎょう)」。これは「施行(しこう)」の2と同じ意味。

 

「施行(せぎょう)」。これは「施行(しこう)」の1と同じ意味。また「仏法の善行を積むため僧侶や貧しい人々に物を施し与えること」の意味でも使います。

 

現実的には「施行(せぎょう)」「施行(しぎょう)は使わないでしょう。

 

まとめますと、「施行」には「しこう」「せこう」「しぎょう」「せぎょう」の4つの読み方がありますが、日常的には「施行」は「しこう」と読むのが最も一般的だと言えます。