今日の風花未来の詩は「最後に逢えて良かった」です。
最後に逢えて良かった
あったかいカフェラテを
飲みたくて
コンビニに入ったら
レジカウンターに
あの少女がいた
私に健康祈願のお守りを
くれた女子高生
いや 今は女子大生
自分では
ちょっと元気よく
あいさつしたつもりだったけど
思ったような明るい
反応はなかった
「今日で終わりなんですよ」
「え?」
「今日で、ここをやめるんです」
「寂しくなるね」
「最後に逢えて良かったです」
お互いにマスクをしているので
表情がわからないためか
じっと眼と眼を合わせたまま
いっときも眼を放さないで
言葉をかわしつづけた
「元気で」
ふたり同時に
同じ言葉を発して
会話はおわった
もうすぐ
桜が満開になる
「あの少女」が出てくるのは、以下の詩です。
桜の季節は、別れの季節でもあるのですね。