風花未来の今日の詩は「嵐の中の誓い」です。
嵐の中の誓い
抗がん剤の副作用という
無慈悲な嵐はきた
自分が自分でなくなる
手足がしびれ
呼吸が苦しくなり
常温のものしか食べられなくなる
映画を観ても
内容が理解できなくなる
過去と現在と未来を
希望のために
組み立てる
思考力が失われてしまう
滅亡への急降下
不安と恐怖がふくらむ夜
自死の誘惑に襲われる……
じゃあ
この苦しみの権化である
抗がん剤投与を
どうしたら やめられるのか
死ぬか
治すか
それと もう一つ
抗がん剤投与を
自分の意志で拒否すること
抗がん剤投与ではない
別の方法で治癒を目指すのか
負の電磁波が全身をかけめぐる中
私は一つの悟りを得た
癌の治療法は
無数に出まわっている
だが 実は
癌を癒すために
もっとも大事なことは
余命3ヶ月宣告をくつがえす
主役となるのは
ただ 一つしかない
心
自分が自分でありつづけるために
心で生きようとすること
闇の向こうに光を見出し
凍てついた絶望を希望でとかし
すべてを肯定の光で包みこむ
大きな愛に抱かれ
自分らしい光を発しつつ生きると
心に誓うこと
奇跡を起こす源の力は
心のほかにはない
抗がん剤投与も
心がなければ
続けても止めても
癌は癒えないだろう
無慈悲な嵐は
繰り返しやってくるだろう
しかし
制御できない乱気流の中でも
見失うまい
動かされるまい
私はずっと私
本当の私でありつづける
私らしく
心で生きようと
嵐の中で誓いつづけよう
どんなことが起きても