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ホ・ジノ監督の韓国映画「春の日は過ぎゆく」を見た感想


私が最も敬愛する映画監督の一人、ホ・ジノの作品をご紹介しましょう。今回取り上げるのは「春の日は過ぎゆく」です。

春の日は過ぎゆく

2001年 韓国・日・香港
監督: ホ・ジノ
出演: ユ・ジテ/イ・ヨンエ/パク・インファン/ペク・ソンヒ/ペク・チョンハク

録音技師の青年と、DJ兼プロデューサーでバツイチの年上女性との切ない愛を描くラブストーリー。
繊細で美しい映像が好評を博した前作『八月のクリスマス』のホ・ジノ監督による2作目。
韓国スター、ユ・ジテとイ・ヨンエが共演している(引用元:「キネマ旬報社」データベース)。

ホ・ジノ監督の第二作目。

音に関わる職業の青年は実に繊細でいい。
眼を閉じ、耳を澄ませてごらん、心の声が聞こえてくるから、と語っているような映画だ。

ラストシーンは素晴らしい。見渡すかぎりの麦畑、背景に一本の樹。川が流れている。
監督の理想とする世界が描かれているようだ。

「八月のクリスマス」を見た時、この監督は小津安二郎が好きなのではと感じたが、最近見た小津の「麦秋」のラストが、「春の日は過ぎゆく」と余りにも似ていて驚いた。
小津は最後まで清らかな世界を「麦秋」で描ききったが、ホ・ジノは二作目にして、少しトーンダウンした感はいなめなかった。

「八月のクリスマス」と比べてしまうと、やはり商業的な要素がはいってしまっている。その分、純度は落ちている。男女間の描き方が、俗っぽいところがあり、残念。

もともとが無垢な世界観が魅力の監督だと思うので、あまり商業的なものに振り回されずに、小津のオマージュを続けて欲しいと切に願う。

これほど、映像感覚の優れた監督は滅多にいないと感じるからである。それほど前作の「八月のクリスマス」は良かった。

少し批判的になってしまったが、それだけ、ホ・ジノ監督への期待が大きいからだ。
現在、世界で最も美しい映像を撮れる映画監督ではないだろうか。

美しい日本語で書かれた作品をまとめました。

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