今日の風花未来の詩は「明滅する太陽」。

 

明滅する太陽

 

公園の入り口近くで

友人と私は

「お、お!」っと

同時に声を上げた

 

白く霞む空の真ん中で

巨大な白い太陽が

明滅しているのだ

 

何が起きているのか

 

通常の10倍以上に

太陽は

真っ白くふくれあがり

照明灯のお化けとなって

闇と光を交互に地上に降らせている

 

二人は輪郭のぼやけた巨大な太陽に

吸い寄せられるように

公園にはいった

 

突風が

落ち葉を巻き上げて

芝生広場を吹きすぎてゆく

 

太陽の点滅が終わっても

空は白く霞んだままだった

 

蒼空も雲も見えず

ただ白く霞む空も

これほど白く膨張した太陽も

今までに見たことがない

 

これは現実ではなく 夢なのか

いや 現実だ

ただ あり得ないことが起きている

それだけは 確かだ

 

単なる異常気象では片付けられない

天上世界とか

天国とか呼ばれる

こちら側ではない

あちら側からの出来事だと

素直に信じられた

 

では なぜ

あり得ないことが起きたのか

 

この数日間

私は私の中で

あの世との交信が

始まっていることに気づいていた

 

眼の前に「天使」があらわれたり

予期せぬ霊的ことが次々に起きてくる

 

今日見た巨大な白い太陽も

連続して起きている超常現象の一つなのか

 

私が知りたいのは

なぜ 今

巨大すぎる太陽が姿あらわし

光と闇の選択を迷うかのように

明滅し続けたのか

そのことだけだ

 

勝手すぎるかもしれないが

私はこう感じている

 

巨大な白い太陽は

私に新たな誕生を与えてくれた

 

「今 おまえは生まれたのだ

だから 新しい命を生きろ」

 

作家である友人は

何もいわず

何もかもを納得しているかのように

穏やかに笑っていた

 

私は 新しく生まれた

だから 生きようと思う