風邪をひいて寝込んでいたが、夜中にめざめると、言葉がふいに出てきたので書きとめてみた。
夕空
夕焼けの空を鳥の群れが飛んでいる
ひっそりと世界は静まりかえっている
うめき声をが静寂を破った
いま、うめいたのは誰だ
遠い昔
ひとりの少年が
いまと同じように
夕空を見上げていた
鳥たちはあの時とおんなじだ
しかし、私は変りはてている
泣いている。
誰かが泣いている。
泣いているのは、誰だ。
なぜ、鳥たちと同じように
あの時のままでいられなかったのか
変らないということは
変らないということは
静かだ
なんという静かさだろう
夕焼けの空に
鳥の群れが円を描いている