今日の風花未来の詩は「クリスマスの夜に」。
クリスマスの夜に
私は信仰をもたないが
聖夜には祈りたい気持ちになる
ジョンとヨーコは
戦争を終わらせることを
切に切に 願って
世界でいちばん楽しい
幸せな気持ちになれる
クリスマスソングを歌った
二人の祈りは
国境をこえ
時代をこえ
世界中で
今も愛されつづけている
私がクリスマスの夜に
祈りたいことは
やはり 平和かもしれない
私自身の言葉でいうなら
「まどか」となる
愛が満ちみちて
まるく和むこと
それが「まどか」
「まどか」は
あなた自身はもちろん
あなたの隣人
友人や家族
あなたに関わる人も
関わりを今は持たない人も
肌の色 人種 国籍
性別 年齢 宗教などなど
すべての壁をこえて
広がってほしい
広がって行ってほしい
「まどか」なる世界には
戦争はありえない
戦争が続いているのは
まだ愛が足りないからだろう
地球儀や歴史年表を見ながら
世界平和を声高に語ることは
少なくとも聖夜にはふさわしくないだろう
清き夜には
私自身のことから
しっとり想いたい
私だって愛が足りない
足りないから癌になった
癌は私の愛が足りなくて
怒りから
哀しみから
急激に増殖してしまった
余命3ヶ月の宣告を受けたが
私の癌と呼ばれる病を
私自身が主張してきた
まさに「まどか愛」で
治したいと本気で思いはじめている
癌だって
愛で癒せるのではないか
愛で怒りをしずめ
愛で哀しみをやわらげ
癌を安らかにしてあげたい
完治とは行かなくても
私自身のためだけでなく
私の願いが
ありがとうの気持ちが
もっと広く遠くまで
届くようになるまで
「まどか愛」そのもので
私の病という
「まどかでないもの」を
「まどか」にしたい
これが
すべてのはじまり
この願いがかなえば
「平和」という言葉を
今とは異なるニュアンスで
語れるようになる
そんな気がしている
私の病という
「まどかでないもの」を
「まどか」にしたい
それが私にとっては
「まどか愛」の証明となり
私が「平和」を語るはじまりとなる
というと
少し大げさで
力んでいるようで
恥ずかしいのだけれど……
そんなことを静かに想った
クリスマスの夜は
私にとって
これまでで 最も安らかな
聖夜となった