YouTubeで見た淀川長治さんの解説に惹かれて、ヒッチコック映画の「疑惑の影」を見た。

 

「疑惑の影」(原題: Shadow of a Doubt)は、1943年のアメリカ映画。

 

初めは吹き替え版を見かけたのだが、吹き替えがあまりにも棒読みすぎて雰囲気に欠けたので、字幕版に切り替えた。

 

悪役のジョセフ・コットンは初めて見た。テレサ・ライトは好きな女優だ。

 

もしも、主演女優がテレサ・ライトでなかったら、途中で挫折したかもしれない。

 

名匠のヒッチコックといえども、初期作品には駄作めいたものもないではない。

 

もちろん「疑惑の影」は駄作ではない。しかし、もうひと工夫、ふた工夫ほしい映画であることは間違いない。

 

ヒッチコックには思想とか、人間愛とかは基本ありはしない。サスペンスの演出、謎の提示と謎解き、ラストを読ませない構成などが完璧でないと、見終わった後、何も残らないという危険視をはらんでいる。

 

映画作品としては、同時期に作られた「レベッカ」の方が上である。