一年のうちで必ず何度か想い浮かぶ情景がある。
あれは、おそらくは、小学3年生くらいのことだったと思う。
雨の日、友だちの家の縁側に、なぜかひとり座って留守番をしているのだ。
ポツンと取り残された幼い私は、一心に雨を見つめていた。
静かだった。
風がないので、雨は糸をまっすぐに垂れるように降っている。
樹木は雨を浴びて、若緑に輝いていた。
今でも鮮明によみがえるのは、あの静けさと、雨の匂いだ。
あの甘い懐かしい匂い。
今では、雨に匂いがあることさえ忘れてしまっているけれども、あの時の私は、雨の匂いが、体に沁み入ってゆくのを、確かに感じていた。
一年のうちで必ず一回、あの雨の匂いに浸っていた時に帰りたいと思う。
雨の匂いを急に思い出しました。
いつも、思うのは雨の時期になると、道端に咲き誇るアジサイの花たち。
昔、小さい頃母に買ってもらった絵本の中の登場した、雨とアジサイの花と、もう一つおまけのようにかたつむりが1匹だけアジサイの葉の上でツノを出してる・・。
そんなイメージが心に焼き付いて、今でも私の心の中で、雨とアジサイがワンセットになって癒されるのです。
先日降った静かな雨の中で雨の匂いは花の色と共に虹色になるのです。
私にとって、雨は母を思い出す季節・・。
風花未来様の雨の匂いの表現がとても素敵と思いました。
心が休まる風景ですし、私が感じたことは風花未来様が感じた風景はモノトーンで静まりかえった中でのたった一人で感じた自分だけの世界にいらしたのでしょう・・か
小澤宏子様へ
コメントありがとうございます。
雨と紫陽花とカタツムリ……そして、お母さんのイメージ…
とても、鮮明に映像が浮かびました。
これから猛暑がつづきますが、自然に感じることは続けたいですね。