風花未来が、優れた詩や偉人の名言など、言葉(日本語)の力を再発見。「Web文章の書き方(ライティング)講座」を連載中。

menu

美しい言葉

映画「いのちぼうにふろう」は映画を愛する者として一度は見ておきたい隠れ名作。


映画「いのちぼうにふろう」を、アマゾンビデオで鑑賞しました。

アマゾンビデオがなければ、この映画「いのちぼうにふろう」を見る機会はなかったかもしれないので、感謝いたします。

いのちぼうにふろう

「いのちぼうにふろう」は、1971年9月11日に公開された日本映画。監督は小林正樹

これまで小林正樹が監督した映画で私が見たのは「人間の条件」「切腹」「上意討ち 拝領妻始末」です。

いずれも、並々ならぬ映画力を感じさせる傑作でした。

そのため、今回の「いのちぼうにふろう」も、見てみることにしたのです。

「いのちぼうにふろう」は、山本周五郎の小説「深川安楽亭」を原作としています。

物語そのものは単純です。シンプルだから良いのかもしれません。

モノクロームの映像美が素晴らしい。光と影の使い方、カメラアングルの迫力は、半端ではありません。映像に緊張感と品格があり、ワンシーンごとに見入ってしまうのです。

音楽は武満徹が担当。重厚で深みのある映像にピッタリの音楽でした。

そして、仲代達也、勝新太郎、佐藤慶、栗原小巻など、昭和の名俳優たちの演技を存分に味わることができます。

特筆すべきは、栗原小巻の父親役を演じた、中村翫右衛門の存在感です。名優である仲代達也や勝新太郎に負けない、重みのある演技を中村翫右衛門は示していました。ほとんど意識したことがない役者ですが、この「いのちぼうふろう」では実にその存在が効いていました。

中村翫右衛門の名セリフに深い感銘を受けましたので、引用しておきましょう。

誰だって、とことん、ぎりぎりまで、生きなくっちゃな。

このセリフは、この映画のテーマと呼応しているのです。

仲代達也は、はまり役だと断言したいほど、圧倒的かつ存分な演技を披露しています。正直、黒澤明に出演している仲代達也の演技より、この作品での演技の方が優れていると感じました。

そして、最後に強調したいのは、栗原小巻の凛とした美しさです。張り詰めた弦を想わせる、気丈な娘を好演。この「いのちぼうにふろう」で、栗原小巻は昭和を代表する名女優であるという思いを新たにしました。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

アーカイブ

お気に入り(ブックマーク)に追加してくだい♪

キーボードの「Ctrl」と「D」を同時に押してから「完了(追加)」ボタンをクリックしてください。「美しい言葉.com」を「お気に入り(ブックマーク)」に追加できます。