「その男を逃がすな」は、1951年に製作され、1952年に公開されたアメリカ映画。
監督は「初恋時代」のジョン・ベリー。
主演は、ジョン・ガーフィールドとシェリー・ウィンタース。
映画「その男を逃すな」、知らない。シェリー・ウィンタース、聞いたことない、という人は、とにかく、この映画「その男を逃がすな」を見てほしい。
若い女性の演技が、これはもう筋金入りで、その表情の目まぐるしい変化に、この映画は並外れて優れた心理劇であることがわかるはずだ。
それにしても、シェリー・ウィンタースという女優は素晴らしすぎる、と思ってプロフィールを読んでいたら、あの名作映画「陽のあたる場所」に出演していたことを知り、思わずのけぞった。
モンゴメリー・クリフトに殺されてしまった、あの地味な女性を演じたのが、シェリー・ウィンタースなのであった。
ドラマとは変化である、という言葉があるが、まさにこの映画「その男を逃がすな」では、犯人との関わりで、激しく動揺する主人公女性の心理の変化を、シェリー・ウィンタースが、繊細かつ大胆に、演じて見せてくれた。