映画「祈る人」は1959年に公開された。監督は滝沢英輔。原作は田宮虎彦の同名小説。

 

月丘夢路芦川いづみの母娘をはじめ、複雑な人間関係の中で芦川いづみが悩みつつ成長してゆく姿を、真面目に描いている文芸作品である。

 

これも、芦川いづみのために作られたような映画だ。あの名女優・月丘夢路がかすむほどの鮮烈な光を芦川いづみが放っている。

 

それにしても、1950年代の映画は良い。エンタメ性よりも、文芸の香りの方が強いのである。