今日の風花未来の詩は「太陽が、どっさり」です。

 

太陽が、どっさり

 

親友が

久しぶりに遊びに

きてくれた

真っ赤な太陽を

両手に

わんさか

かかえて

 

大きな袋から

飛び出した

真っ赤な太陽

 

それは

大玉のリンゴ

 

リンゴが大好物だが

高価すぎて

スーパーでは

手が出ず

おずおずと引き下がってきた

巨大なサンふじ

 

それが

こんなに

テンコ盛り

 

友は わたしの詩を読んで

わたしが

リンゴが大好物だと知ったと

言って笑った

 

巨大なサンふじは

リンゴというより

太陽という名がふさわしいくらい

真っ赤に輝いている

 

もう

とっくに青春が

終わってしまった二人だが

その日は

未来の夢をいっぱい語りあった

 

笑った

二人で

本当に

よく笑った

 

友が帰ったあとも

わたしの部屋は

明るい

 

太陽が

ここに

どっさり

あるから