間違いやすい日本語ランキング

間違いやすい日本語、思わず誤用してしまいがちな日本語、用法が難しい言葉や敬語などについて書いた記事を、アクセスが多い順にランキング化してみました。

 

このページで紹介した以外の間違えやすい日本語はこちら

 

1)「的を得る」は間違いで「的を射る」が正しい?

 

2)「とんでもございません」は間違い? 正しい敬語に言い換える方法。

 

3)「です・ます」調と「だ・である」調の使い方

 

4)「興味津々」の意味を正しく知れば「興味深々」「興味森々」と間違えなくなる。

 

5)「体言止め」の長所と短所をまとめました。

 

6)「される」と「なさる」の違いは?

 

7)「うなづく」は誤用で「うなずく」が正しい日本語?

 

8)敬語「させていただく」「させていただきます」を誤用してしまう理由と正しい使い方。

 

9)「こんにちわ」は間違いで「こんにちは」が正しい理由。

 

10)「世論」の正しい読み方と使い方は?

 

11)漢字と平仮名(ひらがな)を正しく使い分ける方法

 

12)「重複」の正しい読み方は「じゅうふく」か「ちょうふく」か。

 

13)「されてください」は敬語として文法的に間違っている?

 

14)「底を尽く」と「底を突く」は、どちらが正しい?

 

15)「一同に会する」「一堂に介する」は間違いで「一堂に会する」が正しい日本語。

 

16)「他言無用」の正しい読みは「たげんむよう」「たごんむよう」のどちら?

 

17)「施行」の正しい読み方は?

 

18)「老骨に鞭打つ」の使い方を間違えると危険です。

 

19)「舌鼓」の正しい読み方は「したつづみ」か、それとも「したづつみ」?

 

20)文章の書き方の基本ルールをまとめました。

 

21)誤用に注意。「ご利用される」「ご契約される」「ご出席される」は敬語の使い方として間違い。

 

22)「金の草鞋」を「きんのわらじ」と読むのは間違いで「かねのわらじ」が正しい?

 

23)「だ・である」調と「です・ます」調を混在させる方法

 

24)「汚名を晴らす」と「雪辱を晴らす」は間違い。正しくは「汚名をそそぐ」「雪辱を果たす」。

 

25)太宰治「走れメロス」の文体から学ぶべき点

 

その他の間違えやすい日本語はこちら

金子みすゞの詩は現代人に手渡された「光のバトン」だから…

金子みすゞ感想文(レビュー記事)を私のブログに毎日書いております。

 

今日も感想文を書こうと思ったのですが、ふっと打ち沈んだ気分になり、鬱の兆候ではないかと思うほど、私の心は大きな鉛の玉を抱えたまま、深い井戸の底に落下してゆく……。

 

これはマズイと察知し、今日は金子みすゞの詩のレビューは、書くまいと思い、この日誌を書いている次第です。

 

しかし、どうして、突然、これほどまでに沈鬱な気分になってしまったのか?

 

おそらくは、私自身の金子みすゞへの依存心が、私を奈落の底に落とそうとしているのです。

 

金子みすゞの詩を読み、感想文を毎日書いていれば、私は幸せに暮らせる、そんな錯覚を覚えていたのだと思います。

 

それは正に思い違いであり、逃避であり、甘えなのです。

 

金子みすゞは、多くの詩人がそうであるように、若くして生涯を閉じています。

 

しかも、自殺でした。

 

金子みすゞの一生は決して幸福と呼べるようなものではありません。

 

生きているうちには、詩集は一冊も出版できませんした。

 

私は何を言おうとしているのでしょうか。

 

金子みすゞの詩を読み、感想文を書くだけでは、何も変わらない。

 

金子みすゞの詩は私たちに手渡された、光のバトンです。

 

この光のバトンを、生かすも無駄にするのも、私たちの行動次第。

 

私自身が心がけるべきは「生きること」、もちろん、ただ生きるのではなく、あるがままをそのままを受け入れて生きること、つまり自分の運命を愛し、それを全うすること。

 

幸運にも、金子みすゞの詩は全社の教科書に掲載されたことで、大きな広がりを見せています。

 

要するに、金子みすゞの詩に触れる機会は、少しずつ増えていることは間違いないでしょう。

 

しかし、ここからが大事なのです。

 

金子みすゞの人気は日本国民に浸透しつつありますが、日本全体に、文学や芸術文化を愛し、大事にし、広めてゆこうという機運は感じられません。

 

言い換えるならば、日本は今、深刻な心の貧困化にさらされているのです。

 

みすゞのくれた「光のバトン」は、以下の二つがかなえられなかれば、意味がないのです。

 

【公的活動】国民の多くが、商業主義によって量産される低俗な娯楽に浸るのではなく、真に豊かな精神文化を愛し、育んでゆけるような環境や社会を、政治・教育・共同体(パブリック)を含めて実現してゆくこと。特に文化を尊重する政治に変えること。

 

【私的活動】バトンを手渡された、即ち、みすゞの詩を読んだ人(パーソナル)は、人々の哀しみに寄り添い、命を慈しみ、人々の違いを認め、あるがままをそのままを受け入れて(運命を愛して)、明るく、楽しく、優しく、ひたむきに暮らすこと。

 

詩人の谷川俊太郎が「芸術は消費するものではない」と言っています。

 

その通りで、芸術は、消費するものではなく、心・精神・魂の糧とするものです。

 

心の糧となるほど良質な芸術が見当たらないことも含め、現代社会を今とは違う方向に進めてゆくべきだと私は思っています。

 

その思いと考えを「詩心回帰」としてまとめたのですが、私の力不足もあり、なかなか広がってゆきません。

 

詩心回帰

 

今後は私自身、決して、金子みすゞの詩にもたれかかることのないよう、自分を律してゆきたいと、今回の落ち込みで痛感しました。

 

もちろん、素直に、何の先入観もなく、金子みすゞの詩を味わう、そのことは大事にしてまいります。

 

しかし、心の貧困という問題を解消に、豊かな精神文化が咲き誇る日本に変えてゆくのは容易ではありません。

 

覚悟を持ち、前向きに継続して、発信してまいります。

 

最後に繰り返します。

 

金子みすゞの詩は私たちに手渡された、光のバトンです。

 

私は以前、「バトン」という言葉を以下の映画のレビューで使ったことがあります。

 

映画「1/4の奇跡~本当のことだから~」は、視聴者に渡された未来へのバトン…

 

金子みすゞのその他の詩はこちら⇒金子みすゞの詩一覧

 

金子みすゞの詩の世界について、こちらのページではさらに踏み込んで、語らせていただきました。

おすすめの詩人を3人だけ選ぶとしたら…

金子みすゞ「紋付き」は風景詩~哀しみの消えた、色彩ゆたかな世界へ

金子みすゞの「紋付き」というをご紹介します。

 

紋付き

 

しずかな、秋のくれがたが

きれいな紋つき、着てました。

 

白い御紋は、お月さま

藍をぼかした、水いろの

裾の模様は、紺の山

海はきらきら、銀砂子。

 

紺のお山にちらちらと

散った灯りは、刺繍でしょう。

 

どこへお嫁にいくのやら

しずかな秋のくれがたが

きれいな紋つき着てました。

 

これは「風景詩」ですね。詩にこういうジャンルがあったでしょうか?

 

金子みすゞが得意とする「擬人法」と「比喩」を駆使して、眼前の風景を生き生きと描き出し、しかも「どこへお嫁にいくのやら」という自分自身の未来予想図をも重ね合わせています。

 

「100分de名著 金子みすゞ詩集」の著者である松本侑子よれば、この詩「紋付き」で描出されているのは「関門海峡に面した下関の夕景」だとのこと。

 

私は下関には行ったことがないので、現実の風景と金子みすゞの風景詩とを比較することはできませんが、想像するだけでも充分です。

 

いいなぁ~、みすゞの風景詩って!

 

と思わず口に出して言いそうになってしまいました。

 

どうして「いいなぁ~」と私が感じたのか?

 

それは、ここには金子みすゞの他の詩に滲み出ている「哀しみ」がないから。

 

「哀しみ」がないので、白・藍・水色・紺・銀といった色彩、そして「紺のお山にちらちらと 散った灯りは、刺繍でしょう」という美しい比喩に、楽な気持ちで酔えるのです。

 

この「紋付き」は、詩としての完成度が高く、みすゞのセンスの良さが光る秀作ですね。