今回は風花未来の詩「一本の線」をご紹介。
一本の線
一つひとつの点をつなぎ合わせて
一本の線にしてゆく
鋭い刃物で切られて
どうしてもつながらない線がある
つながらなければ
生きだせない線がある
抜け殻のようになり
渇ききった石を踏みながら
ひたすら水になりたいとだけ願っている
どうしてもつながらない線がある
一年のうちで一番寒い日に
一日だけ咲く
白い小さな花があるのかもしれない
一つひとつの点をつなぎ合わせて
一本の線にしてゆく
どうしてもつながらなかった線が
今ようやく
つながった