映画の「座頭市」シリーズは、ほとんどすべての作品を見てきている。
今回、鑑賞したのは「座頭市」シリーズの記念すべき第一作である「座頭市物語」。
1962年に公開されている。監督は三隅研次。
いきなりだが、これは「座頭市」シリーズの最高傑作だ。
主演はもちろん、勝新太郎。相手役の剣士は、天知茂が扮している。で、注目すべきは、天地茂が、なんと平手造酒(ひらてみき)役として登場していることだ。
この物語設定が、実に面白い。
映像も、モノクロームでしっとりとした雰囲気がある。
勝新太郎と天地茂の友情がいい。だが、戦わねばならない運命の描き方も良かった。
女優では万里昌代(ばんりまさよ)が効いていた。古風な昭和美女だが、どこか寂しげでヒリヒリするような懐かしい趣きがある。