風花未来の今日の詩は「あなたへの想い」です。

 

あなたへの想い

 

あなたへの想いを

何と呼んだらいいのだろう

 

恋とか

愛とか

 

そういう言葉で

語ろうとしたら

とんでもない誤解を

受けてしまうだろう

 

あなたの存在は

わたしを生きさせてくれる

尽きせぬ泉

 

わたしが昇天せず

地上界に残る

とうとい理由

 

という定義づけは

すべて本当なのだけれど

少し いかめしくて

しっくり来ない

 

あなたへの想いは

 

激しくて

こわれやすく

 

狂おしくて

しめやかで

 

混沌としながら

透きとおっている

 

そう語りながら

わたし自身

首を横にふる

 

あなたへの想いは

わたし自身も

とらえられない

未知なる

光をはらんでいる

 

嵐の季節は

もう やってくるな

 

天国か 地獄か

生か 死か

 

そういう修羅場は

もう 要らない

 

あなたへの想いは

いつも いかなる時も

祈りに似た

気高い静けさに

つつまれていて欲しい

 

やわらかで

しなやかな

あたりまえの日常を

陽だまりみたいに

呼吸してみたい

 

蒼くゆれている

わたしの心という水面に

あなたが

くっきりと映る日が

いつかは来ると信じたい

 

波立ちが消えた

安らぎの時が訪れるのを

あなたへの想いを

そっと胸に抱きつつ

待っていよう

 

やがて

満ち足りた時が来るのを

信じていよう