映画「アウトロー」は、2012年のアメリカ映画。
監督と脚本は、クリストファー・マッカリー。主演はトム・クルーズで、主人公のジャック・リーチャーを演じている。
トム・クルーズが主演の映画の特徴として「心地よさ」がある。
これを、いわゆる「安定の面白さ」と呼ぶべきものだろうが、その理由を少しだけ考えてみたい。
要するに、トム・クルーズ演じる主人公が、激情的ではない、つまり、感情が入り過ぎないということ。感傷的でもなく、クールすぎることもない。
ほどよい、バランスのとれたキャラクター。ただ、格好良さだけは群を抜いている。
無駄はそぎ落とされ、合理的かつスピーディーに物語は展開する。
ほどよい水分はあるが、決して、ウエットにはならない。
だから、見ていてラクだし、「心地よい」のだ。
しかし、私としては、もっと単純な設定と展開のサスペンス・アクションを欲する。
スタローンの「デイライト」、シュワルツェネッガーの「イレイザー」、ブルース・ウィリスの「ダイ・ハード」が好きだ。
もちろん、これらの作品は、トム・クルーズの映画とはジャンルが異なることを充分の承知しているのだが、どうしても、言いたくなってしまうのである。