風花未来の今回の詩は「風花、風に乗る」です。
風花、風に乗る
風花が
風に乗って
舞っている
すれちがうものたちに
よびかけもせず
陽光にきらめいている
忘れていた優しさに
思いもよらず触れた時
あきらめかけていた
温もりに抱かれた時
風花は
風に乗りはじめた
にがにがしい すれちがい
手痛い 挫折の数々も
さわやかな風が
微笑みとともに
かき消してゆく
奇跡という名の風が
吹き始めた時
風花は
宙を舞いはじめた
過ぎ去るものに
呼びかけもせず
風花は
風に乗ってゆく
風花は 今
大きな空へ
まぶしい光の真ん中へ
風に
乗ってゆく
どこまでも
いつまでも