長瀬智也が1996年に出演したドラマが、今もなお多くのファンを魅了し続けているらしい。
そのドラマのタイトルは「白線流し」。
執筆に疲れた時、DVDで鑑賞しているんですが……、これほどまでに丁寧に時間をかけて作られているドラマは、今後は、もう出ないかもしれないと想うほどの傑作です。
このドラマ「白線流し」のテーマも自分探しなんですね。
1996年の作品ということで、主演の長瀬智也と酒井美紀が、初々しく、旬オーラが鳥肌立ちを誘うほど。
テーマや、出演者の瑞々しさもさることながら、驚かされるのは、ドラマづくりの丁寧さです。
ワンシーンの質の高さが凄い。
演出、カメラアングル、役者の演技の表情、声の抑揚など、すべてが魅力的で、制作に相当な時間をかけていることが伺われます。
表現を変えるとと、私が今年になって繰り返している「クラフトマンシップ」が全編に息づいているんですね。
日本語でいうと「職人気質(かたぎ)」ですが、要するに、モノを作ることに深い愛情を持ち、丹精を込めて制作していることが、こちらにひしひしと伝わってくるのです。
7人の若者たちのキャラ立ちと関係性が、ものの見事に描出されていて、ドラマ史に残る名作と言って良いかと想います。
放送当時は視聴率は伸びませんでしたが、今になって人気が高まっているということは、時代がこういう世界を求めているし、作品の完成度が高いからでしょう。
ドラマは娯楽ですが、自己啓発マニュアルや心理学の本よりも、こうした良質なエンタテイメントから、学ぶものの方が大きいような気がする時があります。
いえ、学ぶという言葉は適切ではないかもしれません。
豊かに感じる、そういう情操を養えるという点でも、名作映画やクオリティの高いドラマは、やはり、繰り返し接してゆきたいものです。
今わたしが見ているのは、本編ですが、続編も出ています。
それらも全部鑑賞しましたが、やはり、高校時代を描いた本編lが珠玉ですね。
まだご覧になっていない方は、もちろん、レンタルで良いので、ぜひ鑑賞してみてください。
本編が一番いいのだけど、中でも前半が丁寧に作り込まれて、青春の光と陰、甘酸っぱさを上手に描いていると思う。誰にでもあったその頃を再現しているからこそ、今でも共感と支持を得ているのだろうと思う。