今日の風花未来の詩は「あ!」です。
あ!
遅い昼食をとるために
近所に新しくできた店に入った
「あ!」
私の中の私の反応が
早すぎたのでビックリ
私の体が
「あ!」っと
歓びの声をあげた
おいしい
というより
「あ!」
なのだ
その店はふつうに
キッチン&カフェと呼ぶには
何かが
決定的に
運命的に
異なっていた
料理の真ん中には新鮮な魚
デザートまで手づくり
添加物をきびしく排除した
天然の食材
心のこもった料理に
私の体はすぐさま反応した
だから
「あ!」っという
歓びの声をあげた
その少し後に
私の心がささやいた
「うれしい」
身も心も
幸せに満たされるのが
とてつもなく早かった
幸せの余韻は
長く私の心身にひびいていた
いや 今もなお
私の中で鳴っている
「ありがとう」
これほど
厳しく信念をとおした
だからこそ
優しく
まろやかな
尊いものをださって
食後のコーヒーを
飲みながら
「天国の店にいるのかな」と
ふと想った
淡い照明がにじんでいるのは
夢の国のことだからか
それとも
うれし涙のせいか
数日後
またその店に行ったが
その時に私は
深くふかく納得した
この店は
天国にあるのではなく
現実も現実
ごく当たりまえの街に
天国を生み出しているのだ