「その人は遠く」という映画は、1963年に日活から公開された。監督は堀池清。

 

芦川いづみ山内賢泉雅子が出演した、いわゆる日活の青春映画である、と言って片づけられない、特別な魅力がある。

 

 

時代の空気感、清々しい命の輝きがここにはある。

 

この時代の人には現代人が失ってしまった「清潔感」があった、と改めて感じた。

 

本当にあの時代には、「本当にきれいな女性」がいた、そんな気がする。

 

「本当にきれいな女性」は、現代人にとっては、遠い蜃気楼のような存在なのかもしれない。

 

汚れていないのだ。洪水のような情報に汚染されていない、まっとうで当たり前の日常が息づいている。

 

いい映画だ。2022年という感染症拡大に苦慮する、疲弊した日本に私は生きているが、心底思う、この映画のような日常が素晴らしいと。

 

インターネットも、スマホもない、便利な端末に侵食されていない、普通の暮らしが息づている。

 

それにして、芦川いづみがこれほどの女優だとは今まで気づかなかった。おそらくは、吉永小百合の陰に隠れてしまって見えにくくなっていたのだろう。

 

この映画「その人は遠く」は、芦川いづみのために作られた、あるいは、芦川いづみの魅力を引き出すために撮られた映画とさえ感じるのである。

 

本当に、とりとめのないことしか書けないが、本当にこの映画「その人は遠く」を見て良かったと感じているのである。

 

見終わった後のこの余韻に、じっと浸っていたい。

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