映画「怒りの葡萄」の基礎情報を、以下、ウィキペディアから引用します。
『怒りの葡萄』(いかりのぶどう、The Grapes of Wrath)は、1940年に制作されたアメリカ映画。モノクロ。1939年に発表されたジョン・スタインベックの同名小説の映画化。
同年の第13回アカデミー賞ではジョン・フォードが監督賞を、ジェーン・ダーウェルが助演女優賞を受賞、他に5部門がノミネートされた。
多くの賞を受けた華々しい作品かと思ってみると、落胆するかもしれません。
ジョン・フォード監督の映画というと「駅馬車」が代表するように、豪快なアクションが見どころだと言えます。
しかし、「怒りの葡萄」には、そうしたエンターテインメント性は薄く、地味に社会問題や家族愛を描出しているのです。
では、凡作かというと、決して、そうではありません。展開に派手なところはありませんが、ときおり、そのカメラアングル、モノクロームの映像美に、ハッとすることがあります。
特に、濃いブラックの使い方が印象に残りました。黒い部分が多い映像は、社会の闇を描いているからでしょうか。
ヘンリー・フォンダの凛とした存在感も、この作品の大きな魅力のひとつになっています。